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perfection of mind ~自心に究極の輝きを~

生まれ育った地域の中で、「障害」児・者が共に生き、学び、育ち、それぞれが尊重され、誰もが、幸せを感じイキイキ活動できる地域になることを目指し活動して行(生)きます。

2学期が怖い——親子で乗り越える9月の壁

「学校が始まるのが、正直怖い」

そう感じる親御さんは、少なくありません。

そしてそれは、子ども自身も同じです。

9月の壁なんていわれていることは、突然やってくるわけではありません。

夏休みの間に少しずつ積み重なってきたものが、

2学期初日に一気に出てくることがある。

だからこそ、今から備えておくことに意味があります。

なぜ9月に問題が集中するのか

長い夏休み中に崩れた生活リズム。

久しぶりの集団生活へ戻っていくことへの緊張。

新しい学期が始まることへの漠然とした不安。

これらが重なる9月は、子どもにとって一年で最もストレスがかかる時期のひとつです。

特に感覚過敏や見通しの立てにくさを抱えるお子さんにとっては、

「いつもと違う」状況が続く9月初旬は、

心身のバランスを崩しやすい時期であるといえます。

睡眠が乱れる、食欲が落ちる、些細なことで感情が爆発する——

これらはすべて、心が「変化についていけない」という表れであり、サインです。

親も同じです。

夏休み中の疲労が蓄積した状態で2学期を迎えるため、

子どもの変化に冷静に対応できないなーーと感じることがあります。

「なぜこんな時期に」と思ってしまうのは、親が疲弊しているからでもあります。

親が今できる3つの準備

一つ目は、生活リズムの段階的な調整です。

夏休み終盤から、少しずつ学校期間のリズムに近づけていく。

起床時間を5分~15分ずつ早めるだけでも、2学期初日のギャップが和らぎます。

いきなり完璧なリズムに戻そうとせず、「少しずつ」が鍵です。

 

二つ目は、学校への事前共有です。

夏休み中に気づいた変化や困りごとを、2学期が始まる前に担任に伝えておく。

「問題が起きてから連絡する」より「先に共有しておく」方が、

学校側にとっても対応しやすくなります。

夏休み中の様子を一言メモしておくだけで、この共有がぐっと楽になります。

 

三つ目は、「休む選択肢」を用意しておくことです。

2学期初日から毎日完璧に登校しなくていい、

という前提を、親自身が持っておく。ってことが大切。

「行けなかった」ではなく「今日は休む日にした」と捉えられると、

親も子も気持ちが楽になります。

初めから、休むことは負けではなく、長く続けるための戦略なんだと

自覚することです。

「怖い」は正直な気持ち

「2学期が怖い」という気持ちは、弱さではありません。

それだけ夏休みを必死に乗り越えてきた?楽しんできた?証拠です。

怖いと感じているあなたは、すでに十分頑張っています。

その気持ちをまず認めた上で、

今日お伝えした準備をまずは、一つから試してみてください。

全部やろうとしなくていいです。一つだけ。

それで十分です。完璧になんでもやろうとすると疲れちゃいますからね。

みなさん頑張り屋さんが多くて・・・

まずは・・・ここで疲弊しちゃってますからね。

ゆっくりでいいんです。焦らなくて大丈夫!!

次回は、夏休みのきょうだい児について書きます。のでお楽しみに!!

 

 

夏休み最終週、一番しんどいのは誰?

「あと少しで学校が始まる」

そう思ったとき、ほっとする自分と、罪悪感を覚える自分が同時にいた。

障がいのある娘を育てながら、何度そんな夏を過ごしてきただろう。

夏休み最終週は、親にとって特別にしんどい時間です。

今日はそのことを、正直に書きたいと思います。

夏休みの終わりが近づくほど、疲弊が増す理由

夏休みの序盤は、「いつもと違う時間を楽しもう」

という気持ちが親にも子にもあります。

でも中盤を過ぎ、終盤になると様相が変わってきます。

療育や支援事業所の夏季スケジュールが終わり、

代替の居場所も底をつき始める。計画していたことはひと通り終わり、

「あとは学校が始まるのを待つだけ」という宙ぶらりんな時間が続きます。

この時期、親の疲労は実はピークに達しています。

「もうすぐ終わる」とわかっているからこそ、気力で乗り越えようとする。

でもその「気力」は、とっくに底をついていることが多いのです。

さらに、この時期特有の問題があります。

夏休み序盤の「楽しもう」という気持ちの反動で、

終盤には「なんでこんなに疲れているんだろう」という自己嫌悪が出てきやすい。

疲れているのに「夏休みを楽しめなかった」という罪悪感まで加わって、

精神的な負荷が二重になります。

「しんどい」と言えない構造

夏休み最終週に一番しんどいのは、実は子どもではなく親かもしれません。

でもそれを口にすることが難しい。

「夏休みくらい、子どもとゆっくり過ごせてよかったじゃないですか」

そう言われることへの恐れ。

「この子のために頑張らなきゃ」という思い込み。

「もうすぐ終わるんだから」という自分への言い聞かせ。

これらが重なって、親の「しんどい」は見えにくくなります。

20,000件以上の相談を受けてきた中で、夏休み明けに親御さんから

「実は夏が一番きつかった」という言葉を聞くことが、毎年のようにありました。

終わってから気づく、という構造がここにあります。

「夏が一番しんどい」と言える場所がないまま、

毎年同じことを繰り返している家庭が、本当に多いのです。

子どもにとっての夏休み最終週

一方、子どもの側にも夏休み最終週特有の不安があります。

特に見通しを立てることが苦手なお子さんにとって、

「もうすぐ学校が始まる」という変化は、大きなストレスになります。

「夏休みが終わること」を頭では理解していても、気持ちがついていかない。

それが行動として現れるとき、親は「なぜこの時期に」と戸惑います。

でもそれは、子どもなりの「不安のサイン」です。

反応が大きければ大きいほど、実は、

その子が正直に気持ちを出せている証拠でもあります。

親がそれを「困った行動」として受け取るのではなく、

「そうか、不安なんだな」と受け止めるだけで、

子どもの気持ちが少し落ち着くことがあります。

最終週をなんとか乗り切るために

完璧に乗り切ろうとしないことが、逆説的に最もうまくいく方法です。

「今日はこれだけできればいい」という最低ラインを決める。

家事や支援の水準を、一時的に下げることを自分に許す。

「助けて」を言える相手を、一人だけ決めておく。

この時期、誰かに連絡を取ることがどうしても億劫に感じることがあります。

でも「相談したい」と思った瞬間に、一言だけメッセージを送る。

それだけで、孤立感がぐっと和らぎます。

夏休みを「乗り越えた」という達成感より、

「あーーなんとか終わった」という安堵で十分です。

頑張りすぎた自分を、まず認めてあげてください。

次回は、夏休み明けの「2学期が怖い」という気持ちについて書きます。

 

 

 

相談先、結局どこに行けばいいのか問題

これまで7月は、夏休みを中心とした様々なテーマをお話してきました。

7月最終回となる今回は、私が多くの方から最も多く聞かれる質問、

「結局どこに相談すればいいのか」「ここでいいの?相談先?」

について整理します。


「相談窓口が多すぎてわからない」問題

相談支援専門員、特別支援学校のコーディネーター、

市区町村の障害福祉課、児童発達支援センター、スクールカウンセラー

——障がいのある子どもに関わる相談先は、公的機関から私的機関まで

実はたくさん存在します。みなさんは知っていますか?

しかし、その多さゆえに

「どこに何を相談すればいいのかわからない」「ホントにここなの?」

という声を、20,000件以上の相談の中で繰り返し聞いてきました。

みなさんは、いくつ知っていますか?


まず知っておきたい「窓口の役割の違い」

相談先を考えるとき、大きく3つの軸で整理するとわかりやすくなります。

学校生活の困りごと→まずは担任、次にスクールカウンセラーや

特別支援教育コーディネーター。

福祉サービスの利用や手続き→相談支援専門員、市区町村の障害福祉課。

生活全体の見通しや、複数の困りごとが絡み合っている場合→基幹相談支援センター

や、地域の親の会など、横断的に動ける窓口。

「この困りごとは、誰に話すべきか」「この件は・・・」を

整理するだけで、相談のハードルがぐっと下がり身近なものになります。


「一人で正解を探さなくていい」という前提

相談先を探すときに、最も大切な心構えは、

「最初に相談した窓口が正解でなくてもいい」ということです。

相談支援の現場では、最初の窓口から別の専門機関に紹介されることは、

ごく普通に起こります。

それは「たらい回しにされた」ということではなく、

適切な専門性につながっていく自然な過程です。

一つの窓口で解決しなかったとしても、

それはダメなわけでも、失敗ではありません。


この7月シリーズを終えて

夏休みというテーマから始まり、学校連携、合理的配慮、親の疲労、

個別支援計画、きょうだい児、そして相談先まで、

今月9回にわたってお話してきました。

すべてに共通して伝えたかったことは、

困りごとを家庭だけで抱え込まなくていいということです。

 

むしろ抱えていたら、ろくなことはないってこと。

社会の構造的な課題に気づくこと。

そして、頼れる先を少しずつ見つけていくこと。

この二つが、家族が長く健やかに歩んでいくための土台になると、

私は信じています。土台がなければ、ものごとは壊れやすくなる。

いつも」揺らいで不安で心配で怖くてなんてなってしまいますよ。

だからできれば、この相談はここ、これはここっていうように

複数持っていること、これって私の37年間の子育ての中で

超重要なことだと思っています。

あなたは、いくつもっていますか?

相談支援/障害福祉/相談窓口/親支援/障害児育児

見過ごされがちな「きょうだい児」という存在

夏休みという話題を続けてきましたが、

今回は少し角度を変えて、きょうだい児について書きたいと思います。

障がいのある子どもを育てる家庭では、

どうしても支援の焦点が障がい児のその子に向きがちです。

しかし、その隣には、同じ家庭で育つ「きょうだい」がいます。

きょうだいのこと、私たちはどれくらいわかってるのでしょうか?


「我慢すること」が当たり前になっていないか

相談の現場で、きょうだい児自身から直接話を聞く機会は多くありません。

しかし、保護者から「上の子に申し訳ない」「我慢させてる気がする」

という言葉を聞くことは、非常に多くあります。

旅行や外出の計画が、障がいのある子どもの状態によって変更になる。

親の時間が、どうしてもケアが必要な子どもに優先的に使われる。

圧倒的に親の時間が障がい児の子どもに多く使われる。

きょうだい児は、こうした状況を「仕方ないこと」として、

早い段階から受け入れてしまう傾向があります。

まだまだ、子どもなのに。

それは優しさであると同時に、見過ごされやすい負担でもあります。


夏休みは、きょうだい児にも影響が大きい時期

長期休みは、きょうだい児にとっても特別な時期です。

家族での外出や旅行を楽しみにしていても、

障がいのある兄弟姉妹の状態によって計画が変わることがあります。

また、親が一方の子どものケアに集中することで、

きょうだい児が「自分のことは後回しにしてもいい」

と感じてしまう場面も少なくありません。

親の大変さをきちんと気遣ってくれているんですよね。

だからこそ、意識的に、きょうだい児だけの時間を作ることは、

夏休みの過ごし方を考える上で、重要な視点の一つです。


「特別なこと」をしなくていい

きょうだい児支援というと、

何か特別なプログラムを用意しなければと考える方もいますが、

必ずしもそうではありません。

大きなことをしなくてはいけないのではないんですよ。

短い時間でも「あなただけと話す時間」を作ること。

きょうだい児自身の気持ちを、否定せずに聞くこと。

「いつも我慢してくれてありがとう」ではなく、

「あなたは我慢しなくていいんだよ」「我慢する必要はないんだよ」

と伝えること。

こうした小さな積み重ねが、

きょうだい児の心の安定に大きく関わってきます。


家族全体を見る視点を持つ

障がいのある子どもへの支援を考えるとき、

私たちはどうしても「その子」に焦点を当てます。

それは当然のことです。

でも同時に、家族というシステム全体を見る視点

しっかり忘れないようにしたいと思っています。

きょうだい児の心の健康も、きょうだい児自身を同じように大切にすることも

家族全体の安定にとって欠かせない要素です。

次回は、親の課題でもあると感じている

「相談先の見つけ方」について整理します。

あなたは、いくつどんな場所を人を環境をもっていますか?

 

 

個別支援計画、本当に活用できていますか?

「個別の教育支援計画」「個別の指導計画」

——学校から提示されるこれらの書類を、実際にどう活用すればいいのか、

戸惑う親御さんは少なくありません。

20,000件以上の相談の中でも、

「計画はあるけれど、機能していない」

というケースを何度も見てきました。

みなさんのところは、きちんと機能されていますか?


「作ること」が目的になっていないか

個別支援計画は、

本来「子どもにとって最適な支援を、関係者全員で共有するための道具」です。

しかし現場では、年度初めに作成されたあと、

ファイルにしまわれたまま一年間見直されない、

というケースが少なくありません。

せっかくしっかり立てたものが、もったいない限りです。

計画は「作って終わり」ではなく、そこからが始まり、

「使い続けるもの」であるべきです。

夏休みのような節目は、計画を見直す絶好のタイミングです。

しっかり活用してくださいね。


夏休み明けに計画を見直す意味

夏休み中、子どもには様々な変化が起きます。

新しいことができるようになった、逆に苦手さが目立つようになった、

生活リズムが大きく変わった——。

これらの変化を、新学期が始まる前に一度整理し、

計画に反映させることができれば、

9月からの支援がより実態に合ったものになります。

半年たてば見直すのは当然のこと

「去年の計画のままで大丈夫だろう」と思わず、

半年〜1年単位で「今の子どもの姿」とすり合わせる作業を、

意識的に行うことをおすすめしています。


親が「計画の主役」になる

個別支援計画は、学校や専門機関が一方的に作るものではありません。

家庭が持っている情報——家庭での様子、得意なこと、苦手なこと——

を計画に反映させることが、計画の質を大きく左右します。

だって、その子の生活の主体は家庭だから

面談の場で「お任せします」ではなく、

「家庭ではこういう様子です」「ここを重点的に見てほしいです」と、

具体的に伝える姿勢が大切です。

計画作りに家庭が積極的に関わることは、

決して「うるさい親」になることではありません。

子どもを一番知っている人間が、計画作りに参加することは、

当然の権利です。だってこれからの子どもの責任は家庭なんですから


計画は、家族を守る道具にもなる

個別支援計画は子どものためだけのものではありません。

支援の根拠が明文化されていることで、

担任が変わっても支援が継続されやすくなり、

家庭が毎回同じ説明を繰り返す負担も減ります。

計画をしっかり作ることは、結果的に家族の負担を減らすことにもつながるのです。

年に何回か見直すこと、それは夏休み明けがいい機会かもしれませんね。

次回は、いい子であるが故、手がかからないがゆえに

見過ごされがちな「きょうだい児」の存在について、お話しします。

一緒に考えてみてくださいね。

 

9月の壁——夏休み明けに向けてできること

毎年、夏休みが終わる頃になると、

相談件数が増える時期があります。それが「9月の壁」です。

ゴールデンウイークのあとにも訪れることもありますね。

これは、結構大人になっての方たちが多いかな。

子ども達にとっては、

長期休みで崩れた生活リズム、久しぶりの集団生活への戻り、

新学期特有の緊張感——これらが重なり、

子どもにも家庭にも大きな負荷がかかる時期でもあります。


なぜ「9月」に問題が集中するのか

夏休み中、多くの家庭では学校という枠組みがなくなることで、

生活リズムが緩みます。各家庭のルールになりますよね。

睡眠時間、食事の時間、活動量——

これらが学校期間中とは大きく変わっているケースが多く、

急に元のリズムに戻すことが、子どもにとって実はとても

大きな負担になるのです。

また、夏休み中に新たな困りごとが見えてきても、

それが家庭から学校側に共有されないまま

新学期を迎えてしまうケースも多くあります。


夏休み終盤からできる準備

理想的には、夏休みが終わる1〜2週間前から、

子ども達のためにも

生活リズムを少しずつ学校期間に近づけていくことが望まれます。

起床時間を徐々に早める、活動量を少しずつ増やす、

といった段階的な調整が、実は9月のギャップを大幅に和らげることになります。

また、夏休み中に気づいた困りごとや変化を、

簡単にメモしておくこともおすすめです。長期休業中で家庭で見つけた変化を

新学期が始まったら、それを学校側に共有することで、

何回か前にお話しした?書いた?「早めの情報共有」につながります。


「壁」を予測しておくことの意味

9月に問題が起きること自体は、ある程度避けられない部分もあります。

しかし、「これは毎年起こりうることだ」と事前に知っておくことで、

いざ問題が起きたときの親の動揺は大きく変わります。

「想定外のこと」として焦るのと、「想定していたことが来た」と

受け止めるのとでは、対応の質も、親自身の心の負担も、

まったく違ってきます。「お、予想通り」「あ、来た来た」って具合に

予想範疇にすることで負担は格段に違うので、

親も事前準備しっかり対策しておきましょう。

夏休みというテーマを通じて、私が伝えたかったのは、

個々の困りごとの裏に、社会の構造的な課題があるということです。

それを家庭だけで抱え込む必要はありません。

学校、福祉、地域——それぞれの立場が、

もう少しだけ歩み寄ることができれば、

夏休みも9月も、今より少し楽になるはずです。

上手に利用しながら、付き合っていきましょう。

障がい児育児は長距離走です。何なら大人になったからと

すぐに開放されるものでもありません。

だからこそ、しっかり周りを使って、利用して

抱え込まないようにしていきましょうね。

学校連携がうまくいった日、何が違ったか

これまでの記事では、何となく学校と家庭のすれ違いについてや

うまくいかなかったこと、困ったことなどを書いてきました。

今回は逆の視点から、

連携がうまくいったケースに共通していたことを整理してみたいと思います。


うまくいったケースの共通点①:早めの情報共有

うまくいった連携には、ほぼ例外なく「早めの共有」がありました。

その逆、それが今までのトラブルの中でも大半の原因だった。ってことになります。

 

新学期が始まる前、あるいは学期の節目に、

子どもの特性や配慮してほしい点を事前に伝えていたケースは、

トラブルが起きてからの対応に比べて、圧倒的にスムーズでした。

問題が起きてから説明するのではなく、起きる前に共有しておく

今は個別支援計画ってものがありますよね。ここの共有、非常に大事。

このタイミングの違いが、これからの関係性を大きく左右していました。


うまくいったケースの共通点②:記録の見える化

もう一つの共通点は、家庭での子どもの様子を、

簡単な記録として学校に共有していたことです。

「最近こういう場面で困っていました」「こういう対応をしたら落ち着きました」

という具体的な記録は、先生にとって非常に有用な情報になります。

何となくの感覚支援は、人によって大きな差が出る。

だから感覚的な訴えよりも、具体的な事実の記録の方が、

学校側も対応を検討しやすくなるのです。


うまくいったケースの共通点③:第三者の存在

意外と大きかったのが、相談支援専門員やスクールカウンセラーなど、

家庭と学校の間に立つ第三者の存在でした。

直接対話すると感情的になりやすい場面でも、第三者が間に入ることで、

冷静に情報を整理できることが多くありました。

私たちのコミュニティも結構、第三者としてはいらせていただき

こじれた感情を紐解いていく、そんなお手伝いもさせていただいています。

「自分たちだけで何とかしなければ」と思い込まず、

間に入ってくれる存在を積極的に活用することも、

実は、連携を成功させるうまくやっていくための大事な要素です。


連携は「一度作れば終わり」ではない

うまくいった連携にも共通する注意点があります。

それは、学年が変わるたびに、ゼロから関係を作り直す必要がある

ということです。

面倒くさいですよねーー大変なこともよくわかります。

だけど担任が変われば、伝えてきたことも一度リセットされます。

「去年伝えたから大丈夫」ではなく、

毎年毎年、同じ丁寧さで関係を作り直す姿勢が必要です。

ここは、お子さんのために、手を抜かないようにして言ってください。

次回は、さ―――そろそろ始まる夏休み明けに向けて、

今から早速できる準備についてお話しし手行きますね。

準備が8割。ここ大事ですよーーー

 

長期休み、子どもより親が疲れる問題

「子どものために夏休みを充実させたい」

そう思って計画を立てる親御さんはたくさんいます。

でも、現場で20,000件以上の相談を受けてきた中で、

実はもっと深刻な問題に気づきました。

長期休み中、子どもより先に親が限界を迎えるケースが非常に多いのです。

日常でさえ多い、限界サイン、では長期休業中は?


「ケアの集中」が引き起こすもの

学校がある期間、子どものケアは家庭・学校・療育機関などに分散されています。

夏休みになると、その分散構造が崩れ、

すべてが家庭、特に主たる介護者に集中します。

これは単純な「時間が増える」という問題ではありません。

休息する時間そのものが失われるという問題です。

私自身、娘が幼かったころ、

夏休みが終わる頃には心も体もすり減っている時期がありました。

「子どものために頑張らなければ」という思いが、

自分を後回しにする習慣を作っていたのです。

親なんだから当たり前って言い聞かせながら


「頑張る」ことが、実は危険信号

相談の現場でよく見るパターンがあります。

「まだ大丈夫です」「もう少しなら頑張れます」と言っている親御さんほど、

実は限界が近いことが多いのです。(オーバーワークが麻痺してる)

頑張れる、という言葉の裏には、

実は「頑張るしかない」という選択肢のなさ

隠れていることが少なくありません。(今ならひしひしとわかるわーー)


「減らす」という支援の選択

支援を増やすことばかりが「良い支援」だと思われがちですが、

私が現場で重視しているのは、時に支援や予定を減らす判断です。

夏休み中のすべての予定を埋めようとせず、

「今週はこの日だけ何もしない日にする」と決めることも、

立派な支援の一つです。

足してたして足し続ける、ついついやりがちですが

親が倒れてしまえば、どんな良い支援計画も止まります。

ホントに大事なのは、親が壊れないこと、それこそが、すべての支援の土台だと、

私は繰り返し繰り返しみなさんへ、伝えています。


今、自分に許していいこと

夏休みの真ん中で疲れを感じたら、

それは「頑張りが足りない」サインではなく、「休みが必要」というサインです。

レスパイトサービスの利用を検討すること。

誰かに「助けて」と言うこと。

それは弱さではなく、長く続けるための知恵であり大切な選択なのです。

あなたには、今その選択肢は用意されていますか?

その選択肢を使っていいんだと自分自身に許可を出せていますか?

一旦、自分や家族のことを見つめながら考えてみてくださいね。

次回は、学校連携がうまくいった具体的なケースから、

何が違っていたのか?どうしてうまくいってきたのか?を見ていきます。

お楽しみに!!ぜひ、試してみてほしいと思います。

 

 

「合理的配慮」って結局なんなの?

「合理的配慮」という言葉、

最近よく耳にするようになりました。

って・・・だいぶん前から出てきてるんですけどね。

でも、実際に何を指すのか?

正確に説明できる人や理解できている人は

実は意外と少ないように感じます。

20,000件以上の相談の中でも、

この言葉の誤解が、家庭と学校のすれ違いを生んでいる場面を

結構な頻度で見てきました。


「特別扱い」ではない

まず大事な前提として、合理的配慮は「特別扱い」ではありません。

合理的配慮とは、

障がいのある人が、

他の人と同じように機会を得られるようにするための調整です。

たとえば、聴覚過敏のある子にイヤーマフの使用を認めること。

これは「その子だけ特別なことをしてあげる」のではなく、

「他の子と同じように授業を受けられるようにする」ための調整です。

スタートラインを揃えるための工夫、と言うとわかりやすいかもしれません。

私たちが視力検査で近視や乱視って診断されて眼鏡やコンタクトを

処方して制作する。そんな感じです。


「過度な負担」という線引き

もう一つ大事なのが、合理的配慮には「過度な負担にならない範囲で」

という条件がついていることです。

これは学校側の事情を無視していいという意味ではありません。

逆に言えば、学校側にも「これは過度な負担だ」と説明する責任がある

ということです。

「できません」の一言で終わらせず、

「なぜできないのか」「どこまでなら可能か」を一緒に考えるプロセスこそが、

合理的配慮の本質です。

お互いに一方的にならないこと、そこから子どもを真ん中に置いての

良い支援が始まると思います。


家庭側にできる伝え方の工夫

合理的配慮を求めるとき、効果的だったのは

「困りごと」と「対応案」「代替え案」を分けて伝えることでした。

「集中できないので困っています」だけでなく、

「パーテーションがあると集中しやすいようです」というように、

具体的な対応案までセットで伝えると、学校側も検討しやすくなります。

すべてを学校に考えさせるのではなく、

家庭が知っている我が子の特性を、具体的な提案として渡す。

これが、現場でうまくいったケースに共通するパターンでした。

お互いの話し合い、これできていますか?


配慮は「権利」であり「対話」でもある

合理的配慮は法律で定められた権利です。

同時に、それは学校との対話によって形が決まっていくものでもあります。

「権利だから当然」と一方的に主張するのではなく、

「一緒に最善の形を探したい」「共に創っていくもの」という姿勢が、

結果的に最も実現しやすい配慮を引き出すことを、

長年の経験から感じています。

ここがうまくいくと一緒に創っていく仲間が集まりやすくなりますよ。

次回は、長期休みにおける親の疲労という、

見過ごされがちな問題についてお話しします。

みなさん、夏休みの準備は?万端ですか?

 

学校と家庭、すれ違う理由はどこにある?

「先生は理解してくれない」「親は学校の事情をわかっていない」

そんな風にすれ違ってしまうお互いの関係。

このすれ違いを、私は30年以上、現場の両側から見てきました。

どちらかが良いとか悪いとかいう単純な話ではなく、

実は、立場によって見えているものが違うそれだけなのです。


学校が見ている景色

教員は一人で20〜40人の子どもを見ています。

ということは、一人の子に十分な時間をかけたいと思っていても、

どうしても物理的に難しい。

さらに支援が必要な子が複数いるクラスでは、

優先順位の判断を常に迫られています。

これは、特別支援学級でも一緒です。

「個別に対応したいけど、他の子も見なければいけない」

というジレンマは、決して言い訳ではなく、現場の構造的な制約でしかないのです。


家庭が見ている景色

一方、家庭から見える景色は違います。

我が子の困りごとは、その子一人に全力で向き合えば見えてくるものです。

「なぜ学校はこれくらいの配慮をしてくれないのか」という思いは、

親であれば、当然出てきます。

うちの娘の場合も、口唇口蓋裂の影響で発音が聞き取りにくく、

本人は一生懸命伝えても伝わらないから、徐々に言わなくなる。

それが「やる気がない」「意欲が減退している」と誤解されたことがありました。

家庭では当たり前に理解していることが、

学校では伝わっていなかったのです。


すれ違いを減らす、たった一つの工夫

長年見てきて確信していることがあります。

「情報を伝える」ではなく「情報を一緒に作る」姿勢に変えると、

関係が大きく変わります。

一方的に「家庭ではこうしています」と伝えるだけでなく、

「学校ではどう見えていますか?」「先生はどんな見立てを立ててますか?」

と先に聞く。

そうすると、先生側も「決まったことを押し付けられた」

ではなく「一緒に考えている」「一緒にやっていこう」

という感覚を持ちやすくなります。

連絡帳や面談を、報告の場ではなく、共同作業の場に変えていく。

これだけで、驚くほど関係性が変わることを何度も見てきました。

私も何度も、この方法で救われてきたんです。


すれ違いは、悪意ではなく「視界の違い」

学校と家庭は、敵対する関係ではありません。

ご相談では、結構、戦ってる?(笑)

でもね。同じ子どもを、実は、違う角度から見ているだけです。

「相手はわかってくれない」「いったいどこを見て言ってるの?」

と感じたとき、

一度「相手から見えている景色」を想像してみてください。

相手の立場に立って物事を見てみるって、支援の根本ですから

それだけで、次の一言が変わってくるはずです。

それだけで、明日からの関係が少し変わっていくと思いますよ。

次回は、よく聞かれる?よく聞く?「合理的配慮」

という言葉について、深掘りしていきたいと思います。

お楽しみに!!