障害者支援施設に入っていると
「障害」がある方に、
何かをやめさせたいときに、
何らかの理由をつけて・・・
やめさせようとすることがありますよね。
この理由が、確かなものであれば、
納得もしやすいかもしれませんが・・・
何か騙しだましで・・・そうではないことも多く、
また、他の人では許されているのに、
なぜ自分だけそれをしなければならないのかと、
思いたくなるようなこともあるのではないでしょうか?
とすると・・・この理由づけは効果がないことになりますね。
小学校では交通ルールを教えるときに
「赤信号を渡ると車にひかれるから、わたりません」
と、世の中の保護者は子どもにたぶん言ってますよね?
これを、「障害」児・者にも言うことがあります。
本当に、赤信号を渡ると、
車にひかれて死んでしまうのでしょうか?
それって・・・絶対ではないですね。
しかも、言ってしまえば・・・
ほとんどの人は死にません。
なぜなら、車のいないときをねらってわたっているし、
車の運転手も、最善を尽くし気をつけて運転していますので、
赤だからといって・・・気をつけないことはありません。
他にも・・
ゲームは目を悪くするとか、
お酒は体に悪い、たばこも・・・
何かしら理由をつけて、
やめさせたいからですが・・・
この理由は、正解のように見えて、
正解ではないことも多いと思うのです。
実際、自分がやろうとしていることや
大好きなことを止める理由として、
この手のことを言われると、反発したくなりませんか?
これらの言葉は、誰でも言っている言葉です。
おおよその方々の「当たり前」なのです。
誰かが言っているから、効果があると思って
言っている言葉であり、
ホントに効果があるのかどうかもよくわからないけど、
やめさせようとするときに使われる言葉です。
そういう言葉って結構多いかも・・・
でも、結果効果がないのは、
その人にとって「意味を持たない」からです。
まず、
本当にやめさせたいことですか?
やめさせなければならないことですか?
そこは考えてほしいのです。
そして、
絶対にやめさせるべきことであるなら、
言い方、話し方を気をつけていきましょう。
どうしてやめるべきなのか?は、
本人が、考えたほうが良いからです。
なんで赤信号を渡ったらよくないのか?
人が渡っているとしたら・・・それでもなぜよくないのか?
お酒を飲むと、どんなことが起きるのか?
煙草を吸うとどんなことがあるのか?
など、本人に聞いてみてください。
わからないと言うことであれば、
インターネットなども使い、本人に見せつつ、
メリットとデメリットを伝えるようにしましょう。
そのなかで、自分で考えられる部分が出てくると思います。
そしてこのことは・・・
自分にとって、して良いことなのか?
しない方が良いことなのか?を
次第に考えられるようになることでしょう。
ただし、ここまで考えたとはいえ、
ひとりでやめられないこともあるので、
どういう支援があったらやめられるのかを
ぜひ話し合ってみてください。
やめたいのであれば、支援したり応援したり、
出来ますよね。
叱ったり、注意をして、やめるようになっても・・・
意味がわからなければ、理解していなければ・・・
何にもなりませんし、
きっと・・また再度やってしまう・・・
復活することもあるでしょうねーーー。
自分から、やめるべきだと思わないと、
いつまでたっても、同じことを繰り返すことでしょう。
私たちがするのは、
叱責や注意ではなく、
本人にそのことの意味を理解し、納得したうえで
やめるにあたっての支援をすることです。
そのときの思いや感情で動くことをしないことです。
そのときの感情任せに言葉を発しないことです。
落ち着いて、段取りを踏みながら
彼らの行動を良い方向へ促していきましょう。