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perfection of mind ~自心に究極の輝きを~

生まれ育った地域の中で、「障害」児・者が共に生き、学び、育ち、それぞれが尊重され、誰もが、幸せを感じイキイキ活動できる地域になることを目指し活動して行(生)きます。

「障害」児・者団体広報エッセイ集より5

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積極的な彼女も・・・
悩み苦しみ・・・
精神的に落ち込んだ時期もありました。

今は・・・1社会人として・・・
しょうがい者雇用の中で働き続けています。

理解を得る
理解を促進する・・・
そう考え行動してきた彼女は
イキイキ車を運転しながら・・・行動範囲も広がり
楽しく青春を謳歌しているようです。

トゥインクルH29 NO.5

 私は、1000グラムの極小未熟児で生まれ、
脳性麻痺により両下肢にしょうがいがあります。
公立小・中、私立高校を経て就職し、現在6年目です。
2年前に初めて足の腱を伸ばす手術を受け、
現在も週に一度こぐま学園でのリハビリをし、
装具を履いて仕事をしています。
高校2年の夏休みに「ダスキン愛の輪事業」の
ジュニアリーダー(将来、社会のリーダーとして活躍できる人材育成)の車いす部門に参加し、
1週間ロサンゼルスに研修に行きました。
そのきっかけになったのは中学校の時にお世話になった
米北先生からの紹介でした。
全国から約30名が応募し、レポート審査や面接を経て合格。
10名の研修生に選ばれました。

 面接の中で
「今日はどうやってここ(大阪)まで来ましたか?」

と問われ、私は
「母親と一緒に来ました」

と答えましたが、私より2~3歳年上の方は
車いすで北海道や広島から一人で来ていて驚きました。
また、全介助の子も会場の入り口で母親と離され、
その後はすべてボランティアがサポートをする徹底ぶりにも、
しょうがい者の自立を支援するダスキンの本気度を感じました。
あの時、親子が離され、親も子も驚きざわついた光景を
今も覚えています。
この時に、母親からの「自立・自律」、
一心同体ではなく「私」が考え選択し
行動することの大切さを実感しました。

 アメリカに行って日本との違いを一番実感したのは、
人と人との心の距離の近さでした。
アメリカでは、日本のように街中のバリアフリーが
進んでいませんでした。
段差だらけ、道路もデコボコで車いすではコンビニに入るのも
一苦労。
でも見ず知らずの人がさっと手を貸してくれたり、
車いすごと抱えてくれることも多くありました。

「今日はどこにいくの?」「楽しんでね」

と、フランクに挨拶を交わせる国民性も新鮮でした。
私は、健常者に手助けをする義務があるとは思っていません。
手伝いをお願いして断られてもそれはそれでいいと思っています。
でも、誰にでも助けを求めやすい環境が自然とそこにあるのは
とても良いなと感じました。

 これまで小・中・高校と普通学級で過ごしてきた私は、
たくさんの人や先生に助けられ、
友だちとも出会うことができました。
しかし考えてみると、
自分と同じしょうがいを持った友だちとの出会いは
ほとんどなかったのです。

 しかし、この愛の輪事業に参加することで、
私と同じように車いすで生活してきた同級生や先輩たちと
たくさん出会うことができ、話すことで、
これまでに感じてきた理不尽さや偏見などをできた
初めての感覚でした。

「自身のしょうがいをどう理解し、自分を認めるか」

という相談を受けることも多かったです。
その時の友だちとは今でもメールをしたり、
福岡に来た時は会って食事をしたりしています。

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愛の輪事業で一緒だった先輩に、自動車免許を取れると聞き
私も高校在学中に免許を取りました。
私の通った自動車学校は、しょうがいのある方を担当する先生が
決まっており、それぞれの特性に合わせた講習を受けられました。
高校卒業後は、友人と大阪旅行に行ったり、
車を運転して佐賀・熊本にも遊びに行きました。
今までは送り迎えしか移動手段がなく、時間の制約があったのが、
一人でも動ける行動範囲が広がりとても嬉しかったです。

 高校卒業後にしょうがい者枠で一般企業に入社しました。
会社は、私が仕事をしやすいようによく話を聞いてくれ、
玄関に手すりを付けたり、会社内の設備を整えてくれました。

 今までたくさんの方の支えにより、成長できました。今後は経験を生かして一前例として後輩のみなさんの力になれればなと思っています。
                           (Y・N)