
「地頭がいい人を採用したい」と言われる場面、よくありますよね。
私自身もこれまで、数多くの人材と関わってきました。
そしてリーダーとして組織を回す立場になって、改めて実感していることがあります。
それは、「学歴=仕事の成果」にはならない、ということです。
優秀なはずの人が、なぜ動けないのか?
実際に、「大学を出ているから安心ですね」
と言われて採用したスタッフが、
なぜか現場でまったく動けなかったり、指示待ちになってしまうことがあります。
最初は、職場の雰囲気に慣れていないのかな?
自信がないのかな?と様子を見守るのですが・・・
実は・・・ある共通点に気づくのです。
それが、「正解主義」の強さです。
「正解を出さなきゃ」と思いすぎて、動けなくなる人たち
学校では、何よりも「正しい答えを出すこと」が評価されてきました。
分からなければ調べて、失敗しないように万全に準備して、
試験で高得点を取る。
でも、現場は違います。
正解がひとつではない中で、あいまいな状況を進めていくことが求められる。
たとえ間違っても、仮説を立てて動いて、あとから修正する柔軟さが大切なんです。
でも、「間違ったら恥ずかしい」「失敗したくない」
という気持ちが強すぎると、
完璧を求めて止まってしまう。進まない。
結果として、動き出せない人ほど・・・
実は「学力が高い」と言われる人だったりするのです。
評価されるのは、「修正できる人」
現場で成果を出す人の共通点は、
「一度で正解を出す」ことではなく、
「試行錯誤しながら、進めていける」こと。
たとえば、こんなスタッフがいました。
「○○さん、これお願いできますか?」と頼むと、
「少し調べてからやりますね」と言ってその日は動かない。
翌日、「まだ整理中です」「もう少し時間をください」と繰り返す。
完璧な提案書を出そうとしてくれているのは分かるのですが、
こちらが必要としていたのは、完璧より“方向性”70点でよいんです。
一方で、「一度やってみます」
「合ってるか自信ないけど、こんな感じでどうですか?」と
仮の提案を持ってくるスタッフは、早い段階で軌道修正ができるので、
結果的に仕事がどんどん前に進んでいきます。
「進め方」を育てるのがリーダーの役目
私がリーダーとして意識しているのは、「正解を示しすぎない」ことです。
もちろん、迷っている部下に方向を与えることは必要ですが、
いつも正解を用意してしまうと、部下は「指示待ち」になってしまいます。
ときには、あえて“あいまいなボール”を投げる。
「どっちのほうがいいと思う?」と考えさせる。
「やってみて」と背中を押して、最初の一歩を踏み出させる。
その一歩の中に、成長があるんです。
「地頭がいい」は“知識”より“動き方”
私はこれまで、たくさんの優秀な人に出会ってきました。
けれど本当に信頼できる人は、必ずしも学歴が高い人ではありませんでした。
・すぐ動ける人
・動いた後に振り返れる人
・間違いを認めて修正できる人
・周りと調整できる人
こういう人は、たとえ専門知識がなくても、
どんどん現場にフィットしていく。
いわゆる「地頭の良さ」は、知識の量ではなく、
“柔軟な思考と姿勢”のことだと私は思っています。
組織を回すのは、「動ける人」たちの集合体
福祉の現場でも、障がい児支援の現場でも、
答えのない課題にどう向き合うか?が常に問われます。
マニュアルがないからこそ、現場で見て、感じて、考えて、
動ける人が必要なんです。
だから私は、リーダーとして採用する際にも、
学歴や肩書きだけで判断しないようにしています。
一番大事なのは、その人の「思考のクセ」と「動き方」。
正解主義から自由になれているか?
仮説と修正に前向きか?
間違いを恐れすぎていないか?
その視点で見るようになってから、
組織の“回り方”が明らかに変わりました。
最後に:あなたは、進めていますか?
「うまくやろう」とするより、「まず動こう」とすること。
「正しさ」にこだわるより、「伝わるか」「使えるか」を大事にすること。
それが、現場では本当に価値ある力です。
もし今、あなたのまわりに「優秀だけど、なぜか成果が出ない人」がいるなら——
もしかすると、その人は“正解”に縛られているのかもしれません。
そしてもしあなた自身が、「もっと完璧にしてから動きたい」と思っているのなら——
まずは、完璧じゃない一歩を出してみませんか。
その一歩が、未来の自分を変えてくれるから。




