
娘が3歳の頃のことでした。
重度の知的障がいと、口唇口蓋裂のある娘は、当時まだほとんど言葉が出ず、
食べることもたくさんの課題があり・・・歩くことも下手で・・・
なんでもかんでも・・・他の子よりずっと時間がかかっていました。
その日、通っていた支援施設で・・・
他の子が「ママ!」と呼んで抱きつくのを見て・・・
心がぎゅっと締めつけられました。
「どうしてうちの子は、うまくいかないの?」
「私の育て方が悪かったのかな?」
「私だってサボってない・・・やってるのに・・・」
夕方、帰宅してから洗濯物を片付けながら・・・
気づいたらぽろぽろ涙が流れて・・・泣いていました。
誰にも見せられない“できなさ”を・・・
夕暮れの空だけが見ていたあの時間・・・今も忘れられません。
「できなさ」は、私の出発点でした。
あのときの私は、自分を責めてばかりでした。
周囲と比べて、できないことが多すぎて、自信を持てなかった。
悲しみと苦しみと不安と・・・常に付き合っていました・・・
でも今、私ははっきり言えます。
「あの“できなさ”があったから、私はここまで来られた」と。
できなかったからこそ、あれもこれもと・・・試行錯誤してきました。
失敗したからこそ、あれもこれもと工夫してきました。
今考えれば・・・すごく遠回りばかりだったけど・・・
そこにしか見えない景色がありました。
「できること」より「できなかったこと」が、
人の心に届く
福祉の世界で活動を続けてきて・・・
たくさんの親御さんや支援者と出会いました。
「あなたみたいに強くなれない」
「そんなふうに前を向けない」
「そんなこと言われても・・・私には無理」
そう言われることもあります。
でも、私は強かったわけじゃない。
むしろ、その反対でした。とても弱かったんです。
娘の手術が続いたとき、療育や訓練がうまく行かない日々が続いたとき、
「どうして?」「私の育て方が悪かったの?」と・・・
何百回も自問自答してきました。
でも、そんな“できなさ”を抱えてきたからこそ、
今、同じように悩む誰かの話を、心から聴ける自分がいるのだと思います。
あなたの「できなさ」も、大切な力になる
人は、完璧な誰かよりも、
「同じように迷った人」「つまずいたことのある人」にこそ・・・
キット安心感を抱くのではないでしょうか?
だから私は、こう伝えたいんです。
できないことがあって、大丈夫。
失敗したって、悩んだって、それで終わりじゃない。
それは、あなたの人生を形づくる、大切なピース。
そしていつか、それが誰かを支える力に変わる。
まとめ:涙を流していたあの夕方が、今につながっている
あの日、泣きながら洗濯物を片付けていた私へ。
あなたはちゃんとやってる。
うまくいかなくても、迷っていても、十分すぎるほど頑張ってるよ。
そう言ってあげたい。
もし今、当時の私のように
「できないこと」に心を締めつけられている人がいるなら、
その人に届いたらいいなと思います。
「できなさ」があって、大丈夫。
それを、私は自分の人生で、何度も何度も証明してきたから・・・




