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perfection of mind ~自心に究極の輝きを~

生まれ育った地域の中で、「障害」児・者が共に生き、学び、育ち、それぞれが尊重され、誰もが、幸せを感じイキイキ活動できる地域になることを目指し活動して行(生)きます。

「価値観」が違うを味わうこと

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私たちは日常の中で価値観の異なる相手であっても・・・

仕事として、また地域住民として

お付き合いしなければいけないことが多々あります。

また福祉関係にいますが・・・

支援側としても・・・同じ

どんなことがあっても支援しなければなりませんよね。

これは福祉専門職に限らず、教師や医師、警察官、弁護士などの職種であっても

また一市民であったも同じこと・・・

福祉専門職の研修で、あるとき・・・

価値観の葛藤を経験するためのワークがありました。
死刑制度についての討論会です。

個人の信条に関わらず・・・

賛成派と反対派の双方を経験するというルールなので・・・

ある種のロールプレイとも言えるでしょう。

3人1組になって、うち2人が賛成派・反対派として討論し、

もう1人は観察者を担当。役割は5分ごとに交代します。

賛成派は

「被害者と遺族の心情は、絶対に無視できるものではありません」

「どうせ税金を使うなら、凶悪犯の更生よりも

他の福祉課題の解決に回す方が合理的ではないですか」

などと主張します。


一方、反対派は

「日々の報道を見ればわかる通り、死刑判決だけでは

 凶悪犯罪が防げないことは明らかです」

「人間が判断することですから、冤罪も誤審もなくならないのではないか」

 

などと訴えます。

 

そして観察者は、両者の意見に耳を傾けつつ、討論の様子を見守ります。

賛成派の立場では・・・

意見がいくらでも飛び出します。

言えば言うほどに感情が高ぶるのが分かりました。

 

反対派の立場では・・・

しっかりと考えなければ意見が出ません。

気分は冷静に、発言は慎重になりました。

3つの役割をひととおり経験した後・・・

みんなで感想を話し合いました。

「死刑賛成への同調が容易なのは、制度の根底に

『やられたらやり返す』みたいな単純で分かりやすい

価値観があるからでは?」

「制度自体が今現在存在し、実行されているので

制度上それが有効なのだと思っていた」

「死刑反対の言説は複雑で分かりにくいが、

そこに人間を“野蛮”から遠ざけているものがあるように思える」

「命の重み、亡くなった命、罪を犯して生きる命

 同じ命ではあるのだが・・・」

 

などの意見が出ました。

 

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また、討論会の観察によって思ったことは・・・

強くて断定的な口調には説得されやすいことや、

受容に徹するとなかなか反論しにくくなること・・・

自分の価値観に反する態度は取りにくいことなどが、実感として分かりました。

新しい気付きの多いワークでした。

やってみて「よかった」で終わるのではなく

これを今の現場でどう生かしていけるのか?

日々の中でこれほど重い内容ではないにしろ・・・

「価値観」の違いはたくさんあります。

どんな現場でも、どんな場所でも・・・

その中から・・・やり切れていないこと・・・

見過ごしてしまっていること、話し合いがなされてないこと・・・

あるのではないかな?

そんなことも考えさせられました。

 

ですが、死刑制度について・・・

私は、まだ判断も決断もはっきりとできないままです。