
若いころは、毎日が戦いでした。
障害のある我が子を育てる現実に向き合いながら・・・
未来が見えずに不安でいっぱいの日々。
周りの子どもたちと比べては落ち込み・・・
人の視線が怖くて外出すらためらったこともありました。
スーパーで子どもが駄々をこね大泣きして、周囲から冷たい目を向けられたあの日。
抱き上げた子どもをぎゅっと抱きしめながら・・・
泣きたいのは私の方だよ・・・と、心の中で叫んでいました。
でも、どうしても逃げたくなかった。逃げられなかった・・・
この子の人生を守りたい、
そんな一心で、私は毎日を必死に生きてきました。
時には、無理に笑顔を作った日々もあったし・・・
誰にも言えずに夜中ひとりで泣いたこともありました。
それでも・・・
小さな「できた」を一緒に探し喜び、小さな「頑張り」を一緒に積み上げてきました。
振り返れば、あのころの私はとても未熟で、器もとっても・・・
小さかったと思います。
すぐに傷つき、不安になって・・・焦り、他人と比べては自分を責める――
そんなことの繰り返しでした。
けれど、不思議なものですね。
年齢を重ねるうちに・・・少しずつ見える世界が変わってきました。
人の言葉にいちいち傷つくのではなく・・・
相手の背景を想像できるようになったり、
できないことに目を向けるのではなく・・・
今できていることを素直に喜べるようになったり。
焦って結果を求めるよりも・・・
目の前にある小さな成長を信じて待つことの大切さも・・・
身に沁みてわかるようになりました。
人は、若いころにどれだけ苦労を積み重ねたかで、
年を重ねたときに、顔つきも、生き方も変わってくるのではないかなーーー
って思います。
苦しみながらも真剣に生きた人の顔には、深みが宿る。
傷ついた経験も、乗り越えた痛みも・・・
すべてがその人の魅力になっていくのだと、今なら心からそう思えます。
あのころ、必死で泣きながら子どもを抱き上げた自分に・・・
今なら伝えてあげたい。
「大丈夫だよ」って。
「あなたはちゃんと、やってるよ」
「ちゃんと大人になっていけるから」って・・・
障害児者のママたちに、今伝えたいことがあります。
今、辛くてもいいんです。
今、苦しくても大丈夫。
焦らなくていい。泣きたくなる日があってもいい。
それでも・・・
あなたが今日を生きるためにかけた力は、必ずあなた自身を育ててくれます。
誰かと比べないでください。
周りがどう見えても、自分たち親子のペースで、一歩一歩進めばいい。
歩いた分だけ、見える景色は変わります。
そして、あなたの歩みが、きっと誰かの励ましにもなっていきます。
私は今、たくさんの出会いと経験を重ねながら、少しだけ器が広くなりました。
あのころ夢中で積み上げた小さな日々が・・・
私という人間をつくりあげてくれました。
まだまだ未完成でどこまで行っても未熟だけれど・・・
未完成なりに、大人になれた自分を少し誇りに思っています。
今日、あなたが一歩踏み出した勇気に、心からの拍手を送ります。
泣きながらでも、笑いながらでも、立ち止まってもいいから、
一緒に、少しずつ歩いていきましょう。




