ǸPO法人筑紫野市「障害」児・者問題では
毎月2回、絵画教室を開催しいる。
うえのはがきの背景は全介助の18歳男子の作品
彼は来るたびに“怒っている”とき(早くタブレットが観たいときなど)
“ノリノリ”のとき・・・様々な“とき” キモチ がある。
絵画を始めたときには、色彩ペンで書いていたのだが、
絵の具に興味を示しだし、今の画風になった。
彼の母は“可能な限りなんにでもチャレンジさせる”という信念がある。
そして、それを簡単には諦めない。
彼ら家族に初めて会ったのは彼が保育所の年中のとき
保育所所長から
「ぜひ、大島さんに会わせたい家族がいるの・・・」
って話からだった。
私は当時、学校に勤めていて朝は早く、帰りは延長で遅かった。
彼は、来るのが遅く、帰るのが早い。なかなかチャンスは、なかったのだが・・。
保育所の夏祭りに、そのタイミングは訪れたのだった。
夕暮れの提灯の夏祭りのにぎやかな人だかりと明かりの中、
全介助のバギーの男の子とその家族。ひとりっ子で大切に育てられている様子。
そこからのお付き合い・・・
もう15年くらいになるんだなあ~。
彼とも様々なドラマがあった。
地元小学校入学に際して、学校生活の中で、自然教室、修学旅行、卒業式。
何度も一緒に学校や教育委員会にも行った。
何度も何度も話し合いを重ねた。
“ぷれジョブ”もその地域で彼は一番にジョブの体験をした。
可動域の少ない手で、しっかりとした言語にはならない言葉で
彼は、彼のジョブを貫いて、それを支援する人、応援する人・・・
職場も彼のできることを一生懸命かんがえた。
ひとつ、ふたつ、みっつ・・・彼のできることを増やしていってくれた。
そんな彼ももうすぐ支援学校を卒業する。
学校は生活介護を勧めた。
でも彼の母は、彼の今と親として今できることを考え、B型継続支援事業所と生活介護
の両輪を考えている。
私ももちろん応援しているし、その手立ても、今みんなで考えている。
きっと、卒業後は彼と家族の思い通りの支援先が準備されるはずだ。
今、卒業を前に、ふと思い出されるのは・・・
修学旅行に行くとき、学校からは投薬があるので自分では飲めないため
保護者付き添いの要望があった。
しかし、私たちは
“保護者ありきが最初からの提案ではない”
と思っていた。
そこで彼に指を出して、こっちは保護者と行く方、こっちは保護者に来てほしくない方
を目の前で選ばせた。
そのとき、彼は力強く
“来てほしくない”と私の指を強くつかみ、選んだのだ。
そこからイロイロ動いて・・・彼はひとりで修学旅行に行った。
(この話は長くなるので割愛。聴きたい方はお問い合わせください。(笑))
私たちは、子どもの可能性やできること、やりたいことに制限をかけないようにしてき
た。
「障害」があろうとなかろうと、その子の年齢相応のやりたいこと、できることはやら
せる。
保護者が、
「この子にはできないと思う」
「この子には無理と思う」
「1回やってみたけど無理かも」
は
「やってみないとわからない」
「継続しないとわからない」
と前に進むことだけを考える。
失敗して当たり前、やらなくて後悔するより、やって出来くても何か得られるものが
必ず残る。そう思っている。
彼の絵画、かれの キモチは、
色味を少しづつまして、私たちに語りかけている
彼のそのときの キモチをのせて・・・
それは、この絵画教室に来ているひとりひとりの キモチ もまた
ひとり ヒトリ違う味のある作品を創り出している。
そんな作品・・・お近くの方や、お時間のある方は
ぜひ、お越しくださいね。
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福岡県大野城市下大利2-18-25
カフェギャラリー レ・グラン
☎ 092-591-3061