先日、悲しい事件記事を目にした。
車に息子の遺体、死体遺棄容疑で母親を逮捕
『死ぬ場所を探していた』
福岡県福岡市博多区の共同住宅に
お住まいだったらしい。
すぐそばの出来事・・・
母子でお住まいで息子さんは１歳の時に
筋ジストロフィーを発症したらしい・・・
今のところ、
２５歳だったことと、死亡していて
遺体が車両に乗っていたことしかわかっておらず
多分、病気療養中だったとの事なので
自然死のようだ。
母親である容疑者は
『死んだ息子をのせたまま、死に場所を探していた』
と語ったようだ。
九州自動車道の自宅からほど近い東区あたりで
ガードレールに激突し、警察の取り調べで発覚した
とあった。
こんなニュースを聞くと本当に
悲しすぎて、苦しくて、いたたまれなくなる。
どんなふうに日々の生活を送っていたの
か？
どんな風に息をひそめて、ひっそりと
生きてこられたのか・・・
苦しさや悩みを打ち明ける相手は、そんなに長い間いなかったのか？
そして、思うのだ。
『自分の身近に・・・こんなことはありは
しないか』
『この地域でも、そんな人がいるのではな
いか』
『何気なく、見過ごしてしまっていること
はないのか』
私たちの会の２５周年記念行事を行ったときにも
(今から１５年程前になるのかなあ・・・)
やはり福岡市西区で事件があった。
親子で遊びに行っていた公園で、
子どもが行方不明になり、
捜索の結果、公園のトイレで遺体が見つかり
当時、一緒に捜索に加わっていた
捜索願いを出していた母親本人が
犯人だったという事件・・・
確か、お子さんが発達しょうがいかなんかだったと
記憶しているが・・・
犯行動機は、
育てにくい子どもの扱いに苦慮されていて
引っ越してきたばかりで
相談する相手もいなくて、子育てに悩んだ末の
犯行だった。と記憶している・・・
ＰTĀ活動等にも積極的で熱心な方だったと
言われていた気がする・・・
その時も、記念行事の中で
『自分の周りに困っている人はいないか？
本市で決して、こんな悲しいことが起こらないように
ひとりの問題でもみんなの問題として・・・
ひとりを見過ごすことなく、そのひとりを
大切にしていきましょう』
と話したのを覚えている・・・
あれから１５年・・・
そんなことは起ってはいないが・・・
それぞれのアンテナが弱くなった時
周りを見渡す人が少なくなった時
身近な人に無関心になったとき
そんなことは“容易”に訪れるのではないか・・・
『社会は、海だ。
大きな波が来たら、近くの浮き輪にしがみ
つかなければならない。
足がつかない場所に来て、泳ぐことができ
なくなったら
助けを求めなければならない』
そんなことを先日の講演でも聞いた。
本当に大切なことだと思う。
けれど、それができない人もいる。
声なき声を意識して・・・
そんなことを忘れずに私たちは日々の活動を
していかなくてはならないのだと
また、新たに心に誓った・・・
そんな事件だった。
あなたの周りに困っている人は
苦しんでいる人は
最近見かけない人は
いませんか？？？
